明治開業!日本最古級の映画館「高田世界館」に行ってきた!
雪ふるさとの移住嫁こと、ふくしまみかです。
先週末は足をのばして、上越市高田にある日本最古の映画館の一つ「高田世界館」に行ってきました。
私が高田世界館を知ったのは、NHKの「U-29 人生デザイン」という番組でした。
当時27歳だった高田世界館の支配人・上野迪音(みちなり)さんに密着し、彼がひとりで世界館を切り盛りする様子、お客さんを集めるための努力、映画への情熱、周りの友人たちが一般企業で働くのを見て葛藤する心うちを伝えていました。
私も地域おこしという、なかなか成果が目に見えにくいことをなりわいとしているので、同世代ということもあり上野さんのことが他人とは思えず胸が熱くなりました。
「いつか高田世界館に行ってみたい…」と思いつつ、ようやく今回行くことができ感無量でした。
昔の街並みの面影が残る雁木(がんぎ)通りを歩いていくと、ひっそりと世界館はあります。
雁木通りから伸びる小道を行くと、入り口が。
世界館は1911年(明治!)に開業した、日本最古級の映画館です。
玄関には、「登録有形文化財」と「近代化産業遺産」のプレートがありました。
外観も大変レトロです。
この看板とか、たまらんです…。歴史を感じます。
中に入ると受付があり、チケットを買えます。
ロビーには、上映中・上映予定の映画のチラシがいっぱい。
どの映画も面白そうで目移りしてしまいます。
さて、いよいよ劇場の中に入ります!
重厚感あふれる内装に、思わず息をのんでしまいました。
メディアでよく見ていましたが、舞台が結構広いな、とか(開業当初は舞台小屋だった名残だそうです)、ちょっと薄暗い感じがまた雰囲気があっていいな、とか実際に見てみると発見がいっぱいです。
上映まで少し時間があったので、2階席もあがってみました。
2階にあがると、めっちゃテンションあがりました!
ヨーロッパの古い教会のような雰囲気があり、本当に見惚れてしまいます。
椅子には一つ一つ支援者の名前が付けられていて、見ていくと有名な俳優さんの名前もありました。
歴史ある高田世界館が、大勢の人から愛されている証拠だと思います。
そうこうしているうちに、映画が始まる時間になり席につきました。
今回私が見たのは、「風の波紋」という十日町市松之山地域にある中立山(なかだてやま)集落に住む小暮さんを中心としたドキュメンタリー映画。
この日だけの限定上映だったんですが、その理由は映画が始まる前に上野さんから説明がありました。
なんと、この日の次の日に上野さんご自身の結婚式を高田世界館であげられる予定で、一番思い入れのある映画を上映することにしたんだそうです。
上野さんと奥様が前に立って、「明日、結婚式します」と言うと客席から拍手が起こり、その温かい瞬間に立ち会えて本当に幸せでした。
なんでも奥様は世界館のボランティアとして来られた方だそうで、その出会いにもほっこり(*´ω`*)
「U-29」の中で、思うように観客が集まらず「どうしたらいいのか分かんねぇ」と一人でもがいていた上野さんが、人生の伴侶を得て多くの人から祝福を受けていたのを見て、私も我がことのように嬉しく感じました(一方的ですが…笑)。
どんな歴史があるものでも、誰かが一生懸命守らないと続いていかない。
そういう意味で、世界館を守る上野さんと、池谷集落に関わる私はなんだか同志のような気持ちになるんだと思います(本当、一方的ですが…笑)。
上野さんご夫婦の結婚式は、世界館に集まった満席のお客さんに祝福され無事に終わったそうです。
今後も世界館のファンとして、上野さんと高田世界館のご活躍を見守っていきたいなと思います!
高田世界館【公式サイト】 | 今年で106歳!現存する日本最古級の映画館。明治期の洋館の佇まいやレトロな映写室が見所です。@新潟県上越市