どんなに厳しい道であっても、私たちは強い気持ちで前を向く

雪ふるさとの移住嫁こと、ふくしまみかです。

ブログのタイトルに「時々地域おこし」と入れているので、時には地域おこしについての話を。

 

昨日、私が働く「NPO法人地域おこし」の総会がありました。

NPO法人の総会は、株式会社でいうところの株主総会ですね。理事や会員が参加し、前期の報告・決算、今期の計画・予算などを審議する場です。

 

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NPO法人になって5期目の前期、今までにない大赤字の決算となってしまいました。

耕作面積が倍となった農業部門が大きく赤字だったことが主な要因で、魚沼産コシヒカリという強いブランドを持った場所であっても、中山間地域での農業がいかに大変かということを突きつけられた期になりました。

 

しかし、赤字だからといって簡単に農業部門をやめるわけにはいきません。

池谷集落の農地を守ることは、私たちのNPO法人の大きな使命である「池谷集落を持続可能な集落」にするためには一番欠かせないことだからです。

80歳を超えた集落の農家にとって、「先祖代々引き継いできた田んぼを受け継いでくれること」がNPO法人の大きな存在価値なのです。

 

正直、条件不利の棚田しかない中山間地域で、稲作だけで収益をあげるのは現実不可能と言っていいことです。

お米を栽培するのに必要なトラクターや田植え機、コンバインといった農業機械や肥料・農薬などにはお金がかかる一方、米価は年々下がっていっています。

いかに農業部門で採算を合わせながら、人件費や活動費を得るためにそれ以外の部門で収益を出し、多くの人から賛同を得て支援してもらうか。

6期目の今期は、大きな勝負の期になります。

 

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総会では多くの厳しい意見も出されましたが、それはその場にいる人が自分事としてNPO法人の在り方を考えてくださっているからだと感じました。

この難しい局面を前にして、みんなの団結がより強まったように感じる総会でした。

 

総会につづく懇親会も多いに盛り上がり、懇親会がおひらきになった後も村の方の家でディープな会合は続きました。

池谷集落の存続はもちろん、それだけではなく十日町や日本の地域が良くなっていくために、もがきながらがむしゃらに進んでいくこと。

そんな強い気持ちで向かっている流れの中にいられて、改めて移住してきて良かったなと感じます。

 

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▲村の方と固く握手をする多田朋孔(ともよし)事務局長。尋常じゃないメンタル力を持つ多田さんでも、総会前は緊張した空気を発していました。総会が終わってホッとしたのか、いつにもましてお酒と弁舌が進んでおりました笑。

 

メディアにとりあげられることも多く、全国各地から視察や講演をご依頼いただくような組織になりましたが、まだまだ風で飛ばされてしまうような状態です。

気を引き締めて、活動していきたいと思います。

ぜひ多くの皆さんからご支援いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

 

「山清水米」池谷・入山棚田米(魚沼産コシヒカリ)

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