小正月行事「鳥追い」は、いなかのハロウィン?

昨日今日と、とにかく寒いですね~。雪道運転がおっかない、雪ふるさとの移住嫁こと、ふくしまみか(@ijyuyome_yuki)です。

私の職場は山の上にある木造の旧分校。事務室はストーブをつけるので温かいのですが、台所や廊下はとにかく寒い!

台所の水盤が凍ってアート作品のように。

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上の写真は、昨日の様子。今日になると、さらにアートが育っていました(笑)。

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さて、前置きが長くなりましたが、今回は小正月行事の一つ「鳥追い」についてご紹介します!

 

「鳥追い」って?

鳥追い(とりおい)とは、小正月(1月14日 - 15日)に行われる年中行事のひとつ。
主に東日本の農村において行われる行事で、田畑を鳥の被害から守ることを祈念して行われる。この行事は、主に子どもが主役となって行われ、地域によってやり方は異なるが、木や藁・正月に使われた注連縄などで小屋をつくり、その小屋を小正月の夜に燃やすものや、子どもたちが鳥追いの歌を歌いながら村の中を回ったり、村境まで行くものなどがある。

鳥追い - Wikipediaより引用)

 

小正月行事は色々とありますが、鳥追いは子どもが主役。

十日町では集落や町内によって違いは多少ありますが、基本的には拍子木を打ちながら「鳥追い唄」を歌い、集落を回ります。

各家の前で「鳥追い唄」を歌い、お礼にお菓子をもらっていたところもあるそうです。いなかの「ハロウィン」と言えるかもしれません!

そして、子どもたちは「かまくら」(十日町の方言では『ほんやらどう』『ほうりんどう』と呼びます)を作り、その中でお餅を焼いたりして楽しんだそうです。

 

今では子どもが少なくなり、「鳥追い」自体をやらなくなる集落・町内も増えました。

私が住んでいる町内では、青年会が主催となって今でも細々と続けていますので、ご紹介します!

 

地域の若手が頑張る「鳥追い」

昔はきっと子どもだけで作っていたのでしょうが、今では「かまくら」作りは青年会のお仕事。

除雪機を器用に操縦して、集会所の前に「かまくら」を作ります。

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そして、集会所の中では若手女性の会が慰労会用の豚汁作り。

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さすが皆さん、主婦の集まりは手際が違います…!

 

そして夕方、完成したかまくらに灯がともります。

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今はかまくらの中で餅を焼いたりはせず、神様をお迎えするだけです。

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「鳥追い唄」の独特なメロディー

子どもが集まった後、青年会の先導で町内をめぐります。伝統通り、拍子木を打ちながら鳥追い唄を歌います。

鳥追い唄は、独特のメロディーでなんだか呪文みたいです…。

今年は別の役割があって一緒に回れなかったので、写真や動画が残念ながらありません。

歌詞がどっかにないかな~、とネットで調べてみたら、なんと池谷のつぐらのお母さんが歌っている動画を発見!!


鳥追い唄

 

私が池谷に移住する前、農業研修生として2年半住んでいた方が投稿したものでした。

何かのイベントの時に歌った様子もありました。こちらの方が少し長く歌っています。


鳥追い唄

 

歌詞は違う部分もありますが、メロディーはうちの町内と一緒ですね。

町内を一周して帰ってきたあと、集会所でみんなで慰労会をします。

時代が変わりやり方は変化しましたが、大事に残していきたい行事の一つです。