越後の奇祭!「むこ投げ・すみ塗り」を見る!(むこ投げ編)
都内は雪がすごいみたいですね…。雪ふるさとの移住嫁こと、ふくしまみか(@ijyuyome_yuki)です。
十日町市も何度目かの本気を出し、今夜から荒れる予報のようです。さてどうなるでしょうか。ドキドキ。
さて、先週はちょこっと忙しかったので、少し遅くなりましたが小正月頃の話について書いていきたいと思います。
まずは、松之山地域の「むこ投げ・すみ塗り」について! 長くなるので、今回は「むこ投げ」についてです☆
そもそも、むこ投げって??
「むこ投げ」とは、十日町市松之山地域で行われている小正月行事です。
主催は松之山温泉組合で、松之山温泉は日本3大薬湯の1つに数えられている人気の観光スポットです。
前の年に結婚した婿を、薬師堂前の高さ5メートル以上ある崖の上から投げるという小正月行事。
略奪結婚の名残で、よそ者に集落の娘をとられたという若い衆の腹いせが形を変えたものといわれています。
(松之山温泉組合チラシより)
昔はよそにお嫁さんにいった地元の女性が、小正月の時期に旦那さんを連れて実家に帰ってきていたそうです。
その時に、地元の男性がやっかみで旦那さんを雪の中に放り投げたとか…。
現在では、新婚さんへのお祝いの意味を込めて、婿さんを雪の中に放り投げています。
雪に向かって放り投げるとか、雪深い土地だからこそできることですよね(笑)。
肝心の投げられる婿さんは、地元の方と、毎年公募で1組選ばれます。
今年は、地元カップル2組と公募1組の3組が主役となりました。
私は今まで3回むこ投げを見ましたが、3組というのは多い方ですね!
しかも今年は公募カップルが、オランダ人の方ということで、とても楽しみにいていました。
ちなみに、むこ投げの応募条件は、
・前年に結婚した、もしくは結婚予定の健康なカップル
・担ぎ手4名(体力のある方)を確保できること
とのこと。特典として、カップルと担ぎ手さんは松之山温泉に1泊2日無料招待してくださるそうです!
私も結婚した際に応募したかったのですが…。旦那に嫌がられ、断念しました(苦笑)。これから結婚のご予定のある方は、ぜひご検討ください!
では、本番です!
「むこ投げ」の会場は、松之山温泉街を見下ろす薬師堂です。
時間に余裕があったので、午後1時ころに会場についたところ、すでにカメラマンがいっぱい。
みな、いい写真を撮ろうと、場所とりに熱心です。待っている間に話した方は、11時頃から待っていたそうです!
ニュース映えもする行事ですから、テレビクルーや新聞記者もたくさん来ていました。
私は場所とりをする前に、薬師堂にお参り。
婿さんは、ここから投げられます。
うーん、雪が積もっているとはいえ急斜面&高低差…。これ、怖いだろうな~。
午後2時に、婿さんをかついだ一行が地域の交流施設「地炉(じろ)」を出発します。
出発前は、地元カップルのお宅でお祝いの宴会をされているみたいですね。
担ぎ手さんも、急な雪の坂道を成人男性をかついでのぼる訳ですから、お酒の一杯や二杯は景気づけに飲まないとね笑。
出発の合図のホラ貝が響き、しばらくすると婿さんをかついだ担ぎ手が、威勢よくあがってきます。
地元の婿さんたちは、緊張していたのかちょっと固い表情。最後尾の一般公募のオランダの方は、にっこにこでした。
斜面の下に、お嫁さんがスタンバイ。(カメラマンに埋もれて分からなくなってますが…笑)
さぁ、ついにその時が来ました!!
動画でお楽しみください
1人目の地元の方と3人目のオランダの方は、動画を撮りました!
まずは、1人目の地元の方。
投げられる前に「これ大丈夫?」と不安げなのが、また面白いです…笑。
そして、3人目のオランダの方。投げられた後の雄たけびに、達成感がにじみますね!
写真でもお楽しみください
2人目の地元の方は、スマホの連写機能で撮影してみました。
いーち、にー!
さーん!
ポーン!
ひゅーん! ←みどころは、なんといっても綺麗に伸びた足でしょう!
ズボッ
ズシャアッ!
あ!消えた!
カメラマンに雪がおそいかかる!
ゴロゴロッ!!
…と、連写してみると、また違った面白さが発見できました(笑)。
2人目の方は一番やせ型だったので、特によく飛びましたね~。
そして、舞台は次の場所へ…
「むこ投げ」が無事に終わると、つぎは会場を移動して「すみ塗り」が始まります。
この「すみ塗り」が、「むこ投げ」に負けずおとらず面白い!!
長くなりますので、「すみ塗り」についてはまた次回ご紹介します!!
なお、「むこ投げ・すみ塗り」は、曜日に関係なく毎年1月15日に行われていますので、ご興味がある方はぜひ来年お越しください!
十日町市唯一の映画館「十日町シネマパラダイス」が閉館…。
ここのところちょっと忙しく、ご無沙汰になってしまいました。雪ふるさとの移住嫁こと、ふくしまみか(@ijyuyome_yuki)です。
さて、十日町市唯一の映画館「十日町シネマパラダイス」が閉館するという、十日町市民にとって大変な残念なニュースが入ってきました。
十日町唯一の映画館、閉館へ
十日町市で唯一の映画館「十日町シネマパラダイス」(本町6)が3月11日で閉館することが18日、分かった。2004年の中越地震で市内の映画館が被災し閉館したのを受け、07年に会社役員が開設して10年余り。郊外型のシネコンが主流となる中、従来型の映画館として奮闘してきたが、観客数の伸び悩みなどで幕を下ろすことになった。
同館は07年12月、「中越地震で被災して沈んでしまった町を元気づけたい」と、地元の織物加工会社副社長を務めていた岡元真弓館長(73)が私財約1億3千万円を投じ、空き店舗を改装して開いた。
(引用:新潟日報http://www.niigata-nippo.co.jp/sp/news/national/20180119369109.html)
十日町市のような人口5万人規模のところで営業するのは難しかったと思うし、何より一生懸命やってこられた館長さんが体調を崩されて、資金元の会社の役員を退いたのが大きい要因だったようです。
唯一の映画館ということに加え、メジャーな映画からシネコンでは上映されないような独立系の映画も上映していたので、本当に残念です。
設備も本当に良くて、何より座席シートのふかふかさは、あの規模の映画館では群を抜いていると思います。
確かにお客さんの入りは少なかったけど、その分ゆったりと映画を鑑賞できて良かったんだけどなぁ。映画好きのための映画館って感じでしたね。
確か、シネパラで初めて見た映画は、「アナと雪の女王」じゃなかったかな。
お子さんもちらほら来ていて、発声上映とかでなくても、「Let it go」を歌っていてほほえましかったり。
十日町市の女性の半生を追いかけたドキュメンタリー映画「夢は牛のお医者さん」や、「聖の青春」、「人生フルーツ」も鑑賞しました。
(なんか私の映画の好みが出てますね…笑)
今上映している、「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」も面白そうだし、明日あたり行っちゃおうかな。
残していきたいものには、利用したり購入したり、ちゃんと投資をしていかないといけないんだな、とつくづく思いました。
当たり前のものは一つとしてないから、なくなってしまった時に後悔しないようにしないとですね。
「人生フルーツ」は2月にアンコール上映があるそうですし、「夢は牛のお医者さん」も3月に上映するみたいです。
2014年の公開以来、多くの上映をしてくださった新潟県十日町市の十日町シネマパラダイスが諸事情により3月11日(日)をもって残念ながら閉館することになりました。「ありがとうアンコール上映」を2月24日(土)~3月9日(金)で開催します。お待ちしています。https://t.co/MLjZNfuYqZ pic.twitter.com/is9QIPfUZN
— 夢は牛のお医者さん (@teny_yumeushi) 2018年1月19日
どちらも本当に素晴らしい映画なので、ぜひこの機会に市内の方も、お近くの市の方からも足を運んでいただきたいと思います。
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木曜休館
http://www.t-cinepara.com/index.html
雪国の人はどう暮らしているの? 生活における雪対策!
全国ニュースでも取り上げられるくらい、新潟市の方は雪がすごかったようですね。
さぞ十日町も雪がすごい…と思いきや!!
殿、青空でござる!!
今回は典型的な、平野部に雪が降る「さと雪」で、普段雪が降る十日町周辺は全然雪が降っていないという天気でした。
大変なのはわかっているけど、雪やべーってなっている平野部の人たちがちょっとうらやましい、雪ふるさとの移住嫁こと、ふくしまみか(@ijyuyome_yuki)です。
やっぱり雪国に雪が降らないと、経済が回らないですからね…。来月には雪まつりもあるし。
さて、前回は雪国の道路事情についてご紹介いたしました。
yukifurusatonoyome.hatenablog.com
道路といったインフラの雪対策は、行政のお仕事。では、雪国に住んでいる人たちの生活では、どんな雪対策があるのか?を今回ご紹介したいと思います!
雪国の大事な足! 車の雪対策
まずは生活必需品、車から!
車の雪対策は、なんといってもスタッドレスタイヤ。スタッドレスにしていないと、スリップしたり坂道が登れないなどとっても危険です。
十日町市では11月中には初雪が降るので、それまでにタイヤを履き替えます。
私は自動車屋さんにお願いしてタイヤ交換をしてもらっていますが、自分で替える人も多いようです。
それから、車の上に積もった雪を落とすのに必要なのがスノーブラシ。冬の間は、車にスノーブラシとスコップを常備しておくのが、雪国人の常識です。
去年の私みたいに、ハマったりすると大変ですから…汗。
積もっている雪が少しでも、油断をしてはいけません。ちょっとブレーキを強く踏んだだけで、屋根から雪がズザザーっとすべり落ちてきて、視界を一瞬でふさぎます。
めっちゃ焦るし、すごく危険ですから、そうならないように除雪は大切です。
あるとないとじゃ大違い!「雪囲い」
雪国でしか見られない、雪対策と言えば「雪囲い」。建物の窓や立木などを雪から守るためにつける、板のことです。
取り付け方は簡単。窓枠に雪囲い用の金具がついているので、そこに板をはめるだけです。
多い時は建物の1階が埋まるほど雪が積もるので、雪囲いをしていないと雪に圧迫されて窓が割れてしまいます。地味ではありますが、建物を守るためには大事な対策です。
雪囲いは、立木にもします。立木を雪から守るというと、金沢の兼六園で行われる「雪吊り」が有名ですが、十日町市の場合ロープだけではとても木を雪から守れません(笑)。
風情は全くないですが、がっちりと板で木を囲って守ります。
雪降り前になると、シルバーセンターの方などにお願いして作業してもらうそうです。
雪おろししなくて楽チン! 落下式屋根
除雪作業の中でも一番大変なのは、屋根の雪下ろしです。除雪作業中の事故は、屋根からの落下そして除雪機に関わるものがほとんど。
なので雪おろししなくて済むよう、雪国での新しい住宅は、3階建て(1階は車庫)で屋根が落下式、というものが多いです。
我が家も落下式屋根で3階の部屋に住んでいるので、雪が多い日は「ズズズ…ドササササーッ!!!」と豪快に雪が落ちる音を楽しめます笑。
それから、車や農業機械を入れる車庫の屋根は丸く、「かまぼこ車庫」と呼ばれています。少し先がとんがっているバージョンもあります。
雪国では、こういう建物の違いを楽しむこともできます。
こんな風に、雪国での暮らしは雪に対する知恵にあふれています。
雪国に住んだらどんな風になるかな…と不安に思う方は、ぜひ雪がすごい1~2月の時期に訪れてみてください。百聞は一見にしかず! 想像とは違った発見があるかもしれませんよ。