きもの職人の技に見惚れる!「十日町きものGOTTAKU」参加レポ(前半)

ご無沙汰しております! 雪ふるさとの移住嫁こと、ふくしまみか(@ijyuyome_yuki)です。

なんとなくブログから遠ざかってしまっていましたが、ネタと書く気持ちの余裕ができたので、書きます!!(意気込み)

 

5月16~19日、十日町では「~職人探訪~十日町きものGOTTAKU」が開催されました。

きものの総合産地である十日町にある、きもの工場を見学できるイベントです。

 

去年から始まったイベントで、私は縁あってモニターツアーに参加させてもらったのですが、本番は別の用事があったので行けず…。1年越しに参加することができました!

yukifurusatonoyome.hatenablog.com

 

移住女子友達と、土曜日の午前午後に一社ずつまわりました。

今回は午前中にまわった「柏田屋(かしだや)」さんについてレポります☆

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伝統的な手描き友禅が見学できる柏田屋さん!

柏田屋さんは、草木由来の染料で「手描き友禅」と「引き染め」のきものを作っている会社さん。

最初に通されたお部屋には、染料となる草木の紹介コーナーがありました。

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草木の染料は独特の色合いがあっていいですね。

 

きものができるまでの工程を簡単に説明すると、

下図を書く 

⇒生地に下図を写す 

⇒彩色をする(手書き) 

⇒蒸す(染料を生地に付着させるため) 

⇒柄の上に、糊をのせて防染する 

⇒全体的な色を染める(引き染め) 

⇒乾燥・蒸す・水洗い・仕上げ・修正

という感じです。(ちょーざっくり)

 

といっても、実際に見てみないとどんな作業が分からないですよね(んだんだ)。

見学した工程を、写真とともに紹介します!

 

柏田屋の手書き友禅は、一点ものの作品づくり!

まず見せてもらったのは、下図を写した生地。

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下から光をあてて透かし、図案通りに生地に手で写していきます。

この青い線は全て手で書いているんです!! それだけでも気が遠くなる作業です…。

 

次は、手描き(絵付)の様子です。

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色数が鬼のように多いです。。。

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職人さんは難なく色をつけていますが、ちょっとでもはみ出したらと思うと、手が震えちゃいます…。

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色を塗ったり、ぼかしをしたりという作業を、1枚の反物に1人の職人さんが全て行います。

見た目はなんだか、大人の塗り絵を思いおこさせます。(絶対に失敗できない塗り絵…)

 

柏田屋さんでつくっている着物は、ひとつとして同じものがないんだそうです。

同じ図案を使うことはあるそうですが、色が違うとのこと。

友禅を「作品」と呼ぶのが理解できますね。

 

そして絵付けした部分の上に、糊をのせます。この黒っぽい部分が糊です。

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こうすることで、この後の工程で全体的に色を染めても、糊をのせた部分が染まることがないそうです。糊は、水洗いをすると落ちるとのこと。

 

友禅というとお花やクラシカルな図案のイメージですが、こんなモダンな図案のきものもあるそうです。糊置きした反物の、裏を見せてもらっているところ。

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こういう絵柄のきものも可愛いですね!

 

美しいきものは、過酷な環境からうまれる

階を移動して、引き染めの工房を案内してもらいました。

職人さんがいなかったので作業の様子は見られませんでしたが…。

引き染めとは、文字通り「引っ張り」ながら「染め」ていくので、そう呼ばれているのだそうです。

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工房は、湿度を一定にするため床に水が張っていて、乾燥してムラが出ないよう窓を開けられません。

もちろん空調も入れられないので、夏は暑く、冬は寒いんだそう。なかなか過酷な現場ですね…。

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きものは職人さんの汗の結晶なんですねぇ。

 

ちなみにこちらは、泥で染めた生地だそうです! かっちょいい!!

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意外と年齢を選ばない、草木染め友禅

最後に、きものの展示コーナーへ。やっぱり完成品をみるのはいいですねぇ。

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そして工程を見ると、見る目が変わります。

こういう図案のすさまじい手のかかりようがね…! 理解できちゃう!

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そして、きものを羽織らせてもらいましたー!

渋い色味なので、ある程度年齢を重ねてないと似合わないかなぁと思いきや、20代女子(友人)でも可愛らしく着こなせちゃいます。

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こういう帯が似合いますよー。なんて。あら素敵!

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まぁ、自分ではとても手が出せませんがね!!

と、じっくり1時間ほど見学させていただきました。

私たちがお邪魔した回は定員10名のところ、2組6人だったので、詳しく説明していただいたり、随時質問できて、とても濃い見学ができました!

柏田屋さん、どうもありがとうございました^^



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