畑をしてみて分かったこと。農業はいなかの共通言語。
雪ふるさとの移住嫁こと、ふくしまみかです。
以前にも触れましたが、今年からミニミニ家庭菜園を始めました。
yukifurusatonoyome.hatenablog.com
なんせ初めてなので育て方もさっぱりわからず、本屋で買ってきた初心者向けの本を読んだり、ネットで検索したり…。
でも私の頭が悪いのか(笑)、本やネットの情報ってあんまり頭に入ってきません。
一番頼りになるのが、畑の大家さんはじめ地域の人のアドバイスです。
ナスの花が咲きました
以前、よく行くレストランのシェフから「土地がいっぱい余ってるから、興味あるなら畑やらない?」と声をかけていただいたことがありました。
そのレストランで出している野菜のほとんどは、地域の畑をかりてシェフ自ら育てているのです。
「興味はあるけど、やり方が分からないし、不安だな~」と私が言うと、
「そんなの、そこらのじいちゃんばあちゃんがフラッとやってきて、あーだこーだ教えてくれるから大丈夫!!」
とシェフが笑っていたのを、よく覚えています。
その時は、いろいろあって結局畑はやらなかったのですが、今始めてみて「シェフの言葉は本当だなぁ…」と実感しています。
畑に行くと、地域のばあちゃんや隣のうちの人がフラッと現れて、「ここは脇芽だから摘んだ方がいい」とか「マルチをかけていれば、そんなに水をやる必要はない」とかいろいろ教えてくれます。
近くに住んでいてもなかなか顔を合わせる機会がなく、畑をやるまで話したことがないような方たちです。
もちろん畑の大家さんも色々相談に乗ってくれます。
「初めてだから、ちゃんと育ってるか不安ですね」と言うと、
「ナス科はそもそも強いし、死んでなければ大丈夫。生きてる」と、なんだか深いことを教えてもらったりして、心に染みたり。
土地柄野菜農家さんも多いので、地域の会合で畑の話をして盛り上がることも。
つい昨日も「オクラの育ちが悪くて」と言うと、「アブラムシにやられてる可能性があるから、黒酢をまくと効くよ」なんて教えてもらいました。(早速やってみようと思います!)
今まで、農業をしている移住仲間が、地域の人と田んぼや畑の話題で盛り上がっているのをみて羨ましく思っていたので、その輪の中に入れて嬉しい今日この頃です。
いなかでの農業というのは色んな意味合いがありますが、世代を超えた共通のコミュニケーションツール、共通言語にもなりうるんですね。
そんなことをほくほくと噛みしめ、初収穫に向け頑張りたいと思います。
地域の敬老会の余興で、踊りを披露!
雪ふるさとの移住嫁こと、ふくしまみかです。
昨日はガッツリめの記事を書いたので、今日はライトに。ゆるゆる田舎ぐらしのターン!笑
▼昨日の記事
yukifurusatonoyome.hatenablog.com
日曜日は、池谷集落がある飛渡(とびたり)地区の敬老会に行ってきました。
何のためにかというと、余興の踊りを踊るためです笑。
持ち歌ならぬ、持ち踊りが一曲だけあり、毎年呼んでいただいて踊っております。
手前の黄色い着物が私です笑。
左から二番目の白と朱の着物をきた池谷集落のお母さんが考えた、オリジナルの踊りです。
御年80歳と敬老会の出席者のはずが、余興でも踊っているという…(笑)。
とにかく元気でパワフルなお母さんで、いつもお世話になっています。
私が住んでいるのは飛渡地区とは別の場所ですが、地域おこしの活動の場所として縁がある場所です。
参加者の方には知った方も多く、お話ができて大変うれしかったです。
皆さん年々と歳をとりますが、いつまでも元気で長生きしてもらいたいです。
参加者の人たちと「十日町小唄」も踊りました。
元気なお年寄りがたくさんいる飛渡地区。地域おこし協力隊など移住者も多く、大変活気がある場所です。
素人踊りですが、毎年呼んでいただいて、大変ありがたい限りです。
飛渡~この土地の魅力をあなたに伝えたい~ | この土地の魅力をあなたに伝えたい
どんなに厳しい道であっても、私たちは強い気持ちで前を向く
雪ふるさとの移住嫁こと、ふくしまみかです。
ブログのタイトルに「時々地域おこし」と入れているので、時には地域おこしについての話を。
昨日、私が働く「NPO法人地域おこし」の総会がありました。
NPO法人の総会は、株式会社でいうところの株主総会ですね。理事や会員が参加し、前期の報告・決算、今期の計画・予算などを審議する場です。
NPO法人になって5期目の前期、今までにない大赤字の決算となってしまいました。
耕作面積が倍となった農業部門が大きく赤字だったことが主な要因で、魚沼産コシヒカリという強いブランドを持った場所であっても、中山間地域での農業がいかに大変かということを突きつけられた期になりました。
しかし、赤字だからといって簡単に農業部門をやめるわけにはいきません。
池谷集落の農地を守ることは、私たちのNPO法人の大きな使命である「池谷集落を持続可能な集落」にするためには一番欠かせないことだからです。
80歳を超えた集落の農家にとって、「先祖代々引き継いできた田んぼを受け継いでくれること」がNPO法人の大きな存在価値なのです。
正直、条件不利の棚田しかない中山間地域で、稲作だけで収益をあげるのは現実不可能と言っていいことです。
お米を栽培するのに必要なトラクターや田植え機、コンバインといった農業機械や肥料・農薬などにはお金がかかる一方、米価は年々下がっていっています。
いかに農業部門で採算を合わせながら、人件費や活動費を得るためにそれ以外の部門で収益を出し、多くの人から賛同を得て支援してもらうか。
6期目の今期は、大きな勝負の期になります。
総会では多くの厳しい意見も出されましたが、それはその場にいる人が自分事としてNPO法人の在り方を考えてくださっているからだと感じました。
この難しい局面を前にして、みんなの団結がより強まったように感じる総会でした。
総会につづく懇親会も多いに盛り上がり、懇親会がおひらきになった後も村の方の家でディープな会合は続きました。
池谷集落の存続はもちろん、それだけではなく十日町や日本の地域が良くなっていくために、もがきながらがむしゃらに進んでいくこと。
そんな強い気持ちで向かっている流れの中にいられて、改めて移住してきて良かったなと感じます。
▲村の方と固く握手をする多田朋孔(ともよし)事務局長。尋常じゃないメンタル力を持つ多田さんでも、総会前は緊張した空気を発していました。総会が終わってホッとしたのか、いつにもましてお酒と弁舌が進んでおりました笑。
メディアにとりあげられることも多く、全国各地から視察や講演をご依頼いただくような組織になりましたが、まだまだ風で飛ばされてしまうような状態です。
気を引き締めて、活動していきたいと思います。
ぜひ多くの皆さんからご支援いただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。