大地の芸術祭は、いかに地域をみがいているか?

戻ってきた暑さにへばり気味の雪ふるさとの移住嫁こと、ふくしまみか(@ijyuyome_yuki)です。

越後妻有地域で開催されている世界的芸術祭「大地の芸術祭」も、後半戦に入りました。

300点以上ある作品をコンプリートするのはなかなか難しいですが、新作・話題作を中心にゆるゆるとめぐって楽しんでいます。

 

大地の芸術祭は、いかに地域をみがいているか?

作品のご紹介ももちろんボチボチとしたいのですが、「大地の芸術祭」開催地に住む地域おこし業界の人間として見逃せないテーマを今回はあえてピックアップ。

それは、「大地の芸術祭」がいかに地域を磨いているか? ということ。

 

以前、短期インターン事業の話題でも触れましたが、私は「地域みがき」という言葉を推しています。

別に「地域おこし」という言葉を否定するつもりはありません。(所属している組織名だし…笑)

ただ、十日町市に移住して8年目。地域には昔からある魅力がたーくさんあることを知りました。何か新しいことをあえてしなくても、十分魅力的なのです。

なので、「新しく始める」意である「おこし」という言葉を使うことに、なんとなく違和感があります。

既にある地域にある良いもの、魅力的なもの、でもあまり注目されていないものに、新しい何かが加わることによって、地域は磨かれ、より素敵なものになると思っています。

 

そういった意味で、「大地の芸術祭」は最高に素晴らしい「地域みがき」だと、今回の芸術祭でたびたび感じています。

私が出会ったいくつかの「地域みがき」をご紹介したいと思います。

 

新町新田集落「あらまち食堂」

まず、川西地域新町新田集落で行われている「あらまち食堂」。

作品「みずたどり」(K092)が展開されている地域です。

みずたどり - 大地の芸術祭の里

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集落の集会所で、8月の週末限定で食堂を開いています。

集落で収穫された魚沼産コシヒカリのおにぎりと、地域のお母さん方が作ったおそうざいが、なんと500円!! 100円追加で、お味噌汁の飲み放題も。

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作家の奥さんが、ここで食べるおにぎりのおいしさに感動し、ぜひ多くの方に食べてもらいたいと発案してくれたのをきっかけに、3年前の前回会期から行っているそうです。

SNSでも広まって、用意する100食分が毎回売り切れるとのこと!

おいしいお料理、きれいに磨かれた孟宗竹の器、暑い中の丁寧な駐車場誘導など、地域の力が最大限に発揮されているなぁと感動しました。

 

保健所の許可の関係もあり、8月限定なのが残念。ぜひ次回も頑張ってもらいたいなぁと思います。

 

東下組地域「かき氷日和」

大地の芸術祭の拠点施設の一つで、大人気古民家レストランの「うぶすなの家」(T120)がある東下組地域では、地域の青年団がかき氷屋台を出店。

うぶすなの家 - 大地の芸術祭の里

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木を活かしたオシャレな屋台では、素材と器にこだわったかき氷がいただけます。

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器は、地域で作った「妻有焼き」。

ひんやりと冷たい器のおかげで、暑い中でも氷の溶ける速度が遅かったかも?

私はしょうがアイス付をいただきましたが、いちごやキウイ、トマトなんて変わり種も。他の味も食べてみたい!

 

枯木又集落「枯木又食プロジェクト」

10年近く行われている「枯木又プロジェクト」(T268)の拠点・枯木又分校を過ぎたところにある、交流施設のっとこいでも、土日限定の食事所が。

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土曜日は飛渡産野菜と枯木又集落の黒米と卵を使った「華麗なカレー」、日曜日は季節の天ぷら付きの黒米そばが味わえます。

行った時間が遅く完売してしまい、残念ながら私はありつけなかったのですが…苦笑。

 

こちらは9月の土日でも行っているので、まだチャンスあり!

飛渡地区の元気な母ちゃんたちにも会えますよー。

 

キナーレ近く「粉布カフェ」

以前ご紹介した「粉布shop」の場所で、期間限定のカフェがオープン!

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ほっこり素敵な空間で、おいしいコーヒーとパン・ケーキが楽しめます!

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方丈記私記展で連日大人気の越後妻有里山現代美術館[キナーレ]のすぐ近くなので、アクセスも良し!

可愛い女子たちが頑張っています。

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浴衣をレンタルして、大地の芸術祭めぐり!

着物のまち十日町だからこそ、浴衣で大地の芸術祭をめぐっちゃおう!

商店街の一角に、浴衣レンタルショップがオープン。

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浴衣や帯、履物、小物すべてレンタルできるので、手ぶらでOKなのが嬉しいです。

もちろん着付けもしてもらえるので安心!

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浴衣姿で芸術祭の作品と写真を撮れば、自分もアートの一部になったような気持ちになれること間違いなし。

意外と十日町でなかった浴衣レンタル。今後も続けてもらいたいです。

浴衣でめぐる大地の芸術祭 ぜんぶコミコミ浴衣レンタル@十日町 | HOME HOME

 

大地の芸術祭の「地域みがき」にもぜひご注目!!

 と、私が出会った範囲で紹介しましたが、越後妻有地域ではまだまだ「大地の芸術祭」に関わる「地域みがき」事例がたくさんあります。

アートめぐりももちろん楽しいですが、こういった頑張っている方たちに出会い地域の良さをさらに感じられることも「大地の芸術祭」の良さ。

そんなところにも注目してもらえたらなーと思います!!

 

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【大地の芸術祭】切腹ピストルズのパフォーマンスが超絶かっちょいい!!

お盆休みに大阪の実家に帰省していたら、十日町がずいぶん涼しくなっていて驚いた雪ふるさとの移住嫁こと、ふくしまみか(@ijyuyome_yuki)です。

 

さぁさぁ、越後妻有地域で絶賛開催中の「大地の芸術祭」を楽しみまくっている今日この頃です。

大地の芸術祭」では、作品だけでなくダンスや演劇などのイベントも楽しめます!

私も何か楽しみたいなーと思っていたところ、「切腹ピストルズ」の皆さんが今日ナカゴグリーンパークで練り歩きをするというので、行ってきました!

こういう時、サクっと行けちゃうのが地元人の特権ですな~!

 

とにかくかっちょいい「切腹ピストルズ」!

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広いナカゴグリーンパークのどこでやるのかな~と思っていたら、小高い丘からスタート!

青空バックの太鼓隊のかっちょいいこと!! もう心臓わしずかみですわ。

動画もはさんでご紹介しますね。

 

 

それから、ナカゴグリーンパークの中央に向かって練り歩き!

足の裏がビリビリしているのを感じるほどの太鼓のビート! どんどん人が集まってきます。

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音も恰好も振舞いも、何もかもがかっちょいいんだよな~。本当に痺れる。

グリーンパークの真ん中で、立ち止まって演奏。

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ナカゴグリーンパークには動物をモチーフにした作品がたくさん展開されているので、子ども連れもたくさん。

時々ギャラリーのお子様に絡んでいくのが微笑ましく、面白く。

 

 

再び移動。上から撮影してみる。

青空と芝生が、彼らにすごく合ってたな~。

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動画撮ってたら、笛&ホラ貝の方がすぐ近くまで来てくれて、心の中で大興奮!!

(↑ここでも子どもに絡んでる笑)

 

最後は、アンコールに応えてもう一曲。

 

ギャラリーも大盛り上がりで、本当にかっこよくて楽しい最高のパフォーマンスでした!!

 

今後のスケジュールはこちら!

超超超オススメの切腹ピストルズのパフォーマンス。

芸術祭期間中の土日に、越後妻有のあちらこちらで楽しむことができます。今度は別の場所で見てみたいなぁ。

www.echigo-tsumari.jp

 

公式Twitterによると、活動は平成限りのようなので、もう今のうちに楽しんでおくしかないっ!!

お見逃しなくっ!! 

 

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大地の芸術祭作品×地元パフォーマンス! 朧祭を開催しました!

ついに、十日町市津南町で「大地の芸術祭」が始まりました!

少し作品めぐりをしてきたのですが、まだまだ行きたいところがたくさんの雪ふるさとの移住嫁こと、ふくしまみか(@ijyuyome_yuki)です。

芸術祭効果か、関連記事の閲覧も多いようなので、どんどんアウトプットしていけたらなーと思います!

 

と、その前に…。

先日地元地区で、芸術祭作品と地元パフォーマンスのコラボイベントを行ったので、その話をば!

 

月(夜の作品)+龍(龍神さま)で、“朧”祭!

イベントの舞台は、大地の芸術祭作品「アトラスの哀歌」が公開されている高龍神社。

このブログでも以前記事を書いているのですが、私が住む地区の神社であり、作品制作中は色々とお手伝いさせていただきました。

yukifurusatonoyome.hatenablog.com

 

 作品完成のお祝いに、地元女性ダンスチームで縄文ダンスをプレゼントしたところ、作家のエマ・マリグさんにも大変喜んでいただいたし、見に来た地元の方にも大変好評でした。

それで、ぜひ大地の芸術祭期間中にイベントをやって、もっとたくさんの方に見ていただこう!と盛り上がったのが、今回のきっかけ。

言い出しっぺの私が企画の中心をやらせていただきました。

 

イベントのねらいは2つ。

まず、多くの方に来てもらって、地区をPRすること。

それから、地区内にまだ芸術祭作品が少なく、住民の関心度が低いという現状があるので、地区発信のイベントをすることで、地区の人にも大地の芸術祭への関心を高めてもらいたいな、と思いました。

 

そのためにも、魅力的な内容にしなくてはいけません。

出演者は、地元のパフォーマンスチーム。プロではありませんから、正直パフォーマンス自体がすごく魅力的かというと、そこまででもない。

でも、「アトラスの哀歌」と趣きのある神社という最高の舞台でやることで、魅力が何倍にもなります。

 

さらに、限定的な価値を加えます。

それは、作品の公開時間が17時半で終了するので、通常みることができない作品の夜の姿が見られるということ。

中から光をあてている作品なので、暗くなった時に見ると、大変大変美しいのです。

 

そしてイベント名は、光り輝く作品が月のようにみえることと、神社がお祀りしている龍神さまからとって、「月+龍」で「朧(おぼろ)祭」にしました。

 

幻想的な、最高の一夜が完成!

開催日は8月4日。

実は、7月上旬から約1ヶ月あまり十日町では雨が降っておらず、田んぼや畑に大きな影響が出ていました。

舞台の高龍神社は、龍神さまをお祀りしていることから、雨ごいをすると必ず雨が降るという謂れのある神社です。

なので急遽、地元のお寺の住職に、雨ごいのお経をあげていただくことに。

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力強いお経が龍神さまに届き、2日後の8月6日は大雨警報が出るほどのまとまった雨が降りました!! すごい!!

 

メインのパフォーマンスは、3組。

まず、地元の小中学生の太鼓チーム「笹山縄文太鼓」。

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地元で縄文といえばこの人! な縄文ダンサー・ツネルペさん。

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そして、地元女性陣のダンサーチーム「風のダンサーズ」。

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作品の夜の姿も、たっぷりと堪能してもらいました。 

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社殿の入り口と作品がちょうどおさまるようにと、エマさんがこだわりぬいた理由が、この美しさから伝わってきます。

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人が立つと、影絵のようになって、また綺麗なんですよね~。

いつまでも見ていてたい、見惚れる夜の姿です。

 

オール地元で作り上げるイベント

本当に、作品と地元のパフォーマンスが融合した、幻想的なひと時となりました。

お客さまは、おそらく100人を超えたと思います。

地元の人はもちろん、芸術祭のボランティアスタッフや、ちょうど来ていた観光客の方も。

ブログで紹介してくださった方も!

marco-g.net

 

とにかく最高の一言だったのですが、特に私が印象深かったのは、地区の皆さんと一緒にイベントを作りあげられたこと。

私がメインの企画担当でしたが、私一人では到底イベントを行うことはできません。

雨ごいを思いついて諸々手配してくださったのは地区振興会の会長だし、縄文ダンサーのツネルペさんには音響機械を手配していただきました。

当日の準備や片付けは、地区の皆さんにたくさん手伝っていただきました。

足りない機材を持ってきていただいたり、ろうそくをつけて並べていただいたり、誰かが指示をしなくても、皆さん本当に動きがいい! イベントが多い地区だからこそです。

 

出演者をよそから呼んできたり、音響を業者に頼んだりという話もあったのですが、結果的にオール地元でやって本当に良かったなぁと感じました。

さらに大地の芸術祭の「地域みがき」を感じた朧祭でした。

 

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